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第12話 プラスチックのはなし(3)[ つくり方(原油からモノマーまで)]

新聞の経済欄で、「原油価格が上がると、プラスチックの価格も上がる」という記事を見たことがあると思います。

プラスチックは、ガソリンや灯油と同様に原油から出来ているからですね。
今回と次回のコラムは、『どうやって原油からプラスチックが出来るのか?・・』についてお話したいと思います。
まずは、「モノマー」のつくり方について、お話しますね。このモノマーがプラスチックの元になることは第11話でご説明したとおりです。

下図は原油からモノマーまでの製造過程を模式図で示したものです。
この模式図の番号に従って、お話したいと思います。

まず、原料の原油ですが・・
油田から採掘されたままの状態の油で、その殆どが炭素『C』(85%程度)と水素『H』(10~15%)から構成されており、様々な沸点(沸騰する温度)の炭化水素(炭素『C』と水素『H』からなる化学物質の総称です)の混合物です。(その他として硫黄『S』や酸素『O』もわずかですが含まれています)

その原油を・・目的の性状の炭化水素をつくり出すために、蒸留装置で蒸留を行います。

この蒸留装置内で、お湯を沸かす様に原油を沸かすと、沸点の低い炭化水素ほど、蒸留装置の上部へ溜まり、沸点の高いものは下部に溜まりますので、結果として、目的の沸点ごとに炭化水素が分留されることになります。
ここで、[沸点が低い≒分子量が低い≒炭素『C』の数が少ない]という関係になります。

この様に分留されたものの中で、まず残油ですが・・
いろいろ精製して船舶内燃機関の燃料や潤滑油として使われ、又、道路の舗装用としてアスファルトにもなります。
軽油は、ご存知の様にディーゼルエンジンの燃料と知られていますね。
灯油は、昔、ランプ用に使われていたので、この名前になっていますが、石油ストーブの燃料等に使われています。

ナフサは、プラスチックの元になるモノマーをつくる原料になりますね。
ナフサは炭素『C』が4~12個程度の各種炭化水素の混合物で、これに多くの化学的処理を加えて、自動車燃料のガソリンにもなります。
つまり、プラスチック原料のナフサと自動車用のガソリンは同じ石油留分から出来ているのですね。
石油ガスはLPガスとも呼ばれ、家庭用の燃料として馴染みが深いですね。プロパンガスが主成分です。

プラスチックの元になるモノマーは、このナフサを熱分解炉で分解することにより得られます。
ナフサからは、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン等のモノマーがある割合で生成され、これらが、プラスチックになるわけですね。

では、モノマーからどの様にポリマー(プラスチック)になるのか・・ そのつくり方は、次回のコラムでお話いたします。

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