第1話 忘れられない上司の一言
昔、上司が言った言葉が今でも頭に残っています。
『研究開発では頭と身体の両方で汗を流しなさい』
皆さんはどの様に理解されますか?
頭で汗を流すということは、『よく考えなさい』、身体で汗を流すということは、試作、評価等で『ものと現象をよく見て触りなさい』と私は理解しました。
これまでの自分の開発業務を振り返ると、これが実践されていたか・・甚だ自信はありません。
よくあったのが、設計し、試作し、評価し、合否を判断して、終わってしまうこと・・・
これが一番楽で、仕事をした感がありますからね。
だけど、合否の判断で終わってしまっては技術者とは言えないかもしれませんね。
ものと現象を素直によく見て、それを理論的に裏付けて普遍化する!! これが技術者でしょうね。
人間の脳はその何割かしか使われていないとよく言われます。又、人間の視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚・・これは物凄いセンサーです。(そして、勘も・・)
この能力をフルに使って開発を行えば、きっと良いものが早くできるのだと思います。